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| 2003/9/9 |
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『10年後の「結婚しないかもしれない症候群」』
著 者:谷村志穂 出版社:草思社
発行日:2003年07月 本体価格:1,500円
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もう10年ですか。過ごすには10年かかりますが、振り返るには一瞬だと考えると、しょせん過ぎてしまえばそんなものなのですね。10年前に『結婚しないかもしれない症候群』が出たときは、かなり話題になりました(ような気がします)。松原惇子さんの『クロワッサン症候群』が出たあとで、「症候群」の二番煎じな気もしたし、何より内容自体に、なんとなく、でも少しだけかもしれませんが、拒否反応もありました。というのは、そもそも結婚「しないかもしれない」と、決められないでいるところもそうだし、何より、末期とは言えバブルのおいしい目をみた人達が、その味を忘れられなかったり、結婚というものに踏み切れないでいたり、「あ〜、どうしよう。決められないの」とうだうだ言ってるようにも思えたからでしょうか。実際、当時の反響としては、「女性の幸せは結婚にあるんだ」「そんな本を出すから結婚しない女性がますます増えて困るんだ」みたいな、おかど違いのものも含めていろいろあったようです。
しかし実際のところどうなのでしょう。乱暴な言い方ではありますが、男の人に比べると、女性の人生の選択肢はずっとずっと広いのです。結婚は置いとくにしても、さて出産・育児となれば、その間の仕事をどうするか、辞めるのか、いつ産むか、これだけでも、男性への影響よりもずっと大きなものがあります。たとえばそのとき、結婚していた相手が協力的か非協力的か、経済力があるかどうか、なんてことも現実問題であって、そんなことを考えると、「結婚」というものに対して慎重にもなるだろうし、なるべくならおいしい結婚をしたいし、そうでないなら結婚しないかもしれない選択肢もあるだろうし、と迷っても十分許されると思うわけです(私もおとなになったもんだ)。「選べる」だけに悩ましいのです。
10年たった今とは時代背景が違いますが、仮に百歩譲って、自分探しの一人言のようなうだうだ話だったとしても、それに対する反響の大きさが物語るように、誰もがあまりはっきり口にできなかったことをすくい取って本にした価値は、大きなものなのでしょう。
思い出話はともかくとしまして、10年後のこの本。そもそも著者谷村志穂さん自身が結婚しました。子供も産みました。そして今、原点を訪ねてみたと。10年前に取材した方々も、結婚したり子どもがいたり、さまざまです。全体を通してみると、「結婚」よりむしろ、子どもという存在から受けている影響が大きいようにも感じました。あの、制御不能な生き物を相手にすることで、考え方も否応なしに変えられたりするんでしょうね。
本棚を探したら、出て来ました。ほとんど10年振りに見た『結婚しないかもしれない症候群』には、たくさん付箋がついてました。今読んでどう思うかっていうのは、かなりどきどきものです。気持ちのコンディションがよいときに、えいっとまた開いてみるつもりです。おそるおそる。 |
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【楽天スタッフ 笑】 |
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