南米は一度は行ってみたい場所です。イグアスの滝やジャングルなどの圧倒的な自然を死ぬまでに一度はみてみたいと思っています。自分が生きてきた日本とはまったく違った世界観、価値観に身をおくと、違った視点が手に入れられそうな気がします。悩んだり、人生を変えたりしたいときには特にいいかもしれません。
本書はよしもとばなな氏の世界の旅シリーズ第3弾で、短編が7編入っています。写真と絵も豊富で情景が目に浮かび小説の雰囲気も盛り上がっています。最後には旅の行程表つきなので実際に自分で行くときの参考にもなります。
タイトルに「不倫」とついていますが、不倫からイメージされるドロドロしたお話はありません。お話の全部が不倫にからむわけでもありません。どちらかというと全体的なトーンは静かでさらっとした感じですが、でも力強さを感じます。旅行・・・南米という場所で感じたことがメインなので、人間の心を描き出す作業の重点がいつもよりは軽いからかもしれません。でもそのおかげで、情景描写が多く(美しく!)現実のリアル感がよりいっそう楽しめます。「窓の外」という短編にイグアスの滝の近くのホテルで「ここの自然は強烈すぎて、もし自分が弱っているときだったら胸やけがしてくるね」「日本の自然はもっと線が細いよ。でもここに長く住んだら、きっと私たちだって、魂も外見も考え方もまるで変わってそういうふうになるよ」とぽつり、ぽつりと2人(旅行にきた男女)が会話をするシーンがあります。なんでもないシーンなのかもしれませんが、気が合った相手と旅行にきていて、いいホテルで幸せな時を過ごしているんだなーというのがしみじみ伝わってきました。
最近ぜんぜん旅行に出ていないので、とっても行きたくなりました。気の合う相手といつもとは違う空間、時間を過ごしに出て行きたいです。きっといろんな意味で新しい発見とそれぞれの自分なりのドラマが生まれるのでしょう。本当に行きたいな〜と考えたところで、南米は結構治安が悪かったことを思い出しました。友人(男)がブラジルで朝食を食べながら銃を突きつけられた話を聞き、私なら死ぬな・・・と思ったのです。その友人はニコニコしながら「まぁ朝食でも食べなよ」と一緒に朝食を食べ、強盗にオゴってあげたそうですが。(彼は日本語しかしゃべれません)そういう人はきっとどこに行っても平気・・・なんでしょうね。そのたくましさとコミュニケーション能力の高さを見習いたいものです。 |