映画「ショーシャンクの空に」を御存知でしょうか?私が号泣した映画トップ3に入る感動作品なのですが、本書はその原作が収録されています。原作のタイトルは「刑務所のリタ・ヘイワース」。原作は面白いのに映画はがっかり・・・という作品も世の中には多々ある中、スティーブン・キングの作品はたくさん映画化されているにも関わらず、映画もレベルが高いものが多いです!有名どころでは『スタンド・バイ・ミー』『シャイニング』なども原作はスティーブン・キングです。
本書はお話が2編入っていてそのうちのひとつが「刑務所のリタ・ヘイワース」です。このお話はレッドという渋いイイ感じのオヤジの語りという形でストーリーが進みます。主人公は頭の良い銀行マンのアンディー・デュフレーン。アンディーは運悪く無実の罪で投獄され、今までの人生が突然奪われてしまいます。刑務所の中ではレイプ、暴力、看守、所長からのいじめなど理不尽の嵐です。それでもアンディーはなぜか「自由な感じ=気品」を失いません。自分の不幸を嘆いて絶望に目を曇らすことがないのです。(もちろんそれを気に入らなく思う、性格の歪んだ所長なども登場するのですが・・・。)アンディーが体験する受難の凄まじいことと言ったら・・・描写がリアルなだけにツライです。しかしそのツラサを読者が味わうからこそ、最後の見事な幕切れの感動が深まるってものです。胸がスカッとする素敵なラストです。映画でも私は「海が青かったよ〜」と意味不明(?)のことを言いながら大泣きしました。意味は読んだらわかっていただけるとは思います。
無実の罪で投獄されるようなことはめったに起こることではないですが、誰だっていつ理不尽な状況に陥るかは分かりません。そこで「なぜ自分だけこんな目に・・・」と腐っていく人と、冷静に状況を分析して打開策を見つける人との違いは何でしょう?もちろん元々の能力の差がありますが、とにかく「希望を失わないこと」です。言葉にしてしまうと陳腐な感じがしますが、実行はかなり難しいものです。だからそれをやり遂げた(不幸を乗り越えた)マイケル・J・フォックスの『ラッキーマン』も人の心をあんなにも動かしたのでしょうねぇ・・・。
この「刑務所のリタ・ヘイワース」は、最近お疲れ気味で何かを諦めがちな方にも、これからでしょ!と希望に燃えている方にも、とにかく誰にでもオススメしたい作品です。アンディーの生き方、身のこなしはかなりカッコイイですよぉ。とにかくどんな状況でもできるだけ冷静に・・・自分がカッコイイと思える自分でいたいものですね。 |