テレビで連日イラクで起こっている戦争の報道が流れてきます。真偽は別としても、これまでなら考えられなかったような詳細まで報道され、戦争そのものの劇的な変化に、しみじみと時代の流れを感じます。が・・・意外と人間はすぐに慣れてしまうもの。最近ではイラクからの中継を「当たり前」に観ている自分がいました。慣れって恐ろしい・・・。
この絵本は『戦争の話ではありません』。湖畔でひっそりと死んでいる兵士の1時間前、2時間前、4時間前、2日前、1週間前・・・というように兵士の生まれたときまで時間が遡っていく「人の人生」に焦点をあてた本です。「普通の人」が「死ぬ」っていうことはこういうこと、というのが改めて伝わってきます。
戦争というのは人が犠牲になる、と頭ではわかっているのですが、実感が持ちにくいのです。が、この「実感が持てない」が問題なんですよね。実感が持てないということは、そこまで考えられない、つまり「想像力の欠如」だと思うのです。連日さまざまな報道が流れてきますが、鵜呑みにする危険性を常に頭のどこかにおいて「想像力」を失わずにいたい・・・と自戒をこめて読んでみました。刺激的なシーンはまったくないのですが、静かに心に刺さる絵本です。 |