楽天市場
ブックス
楽天トップへ
買い物かご | my Rakuten | 総合案内所 | 楽天へ出店 | ヘルプ
本・雑誌・コミックトップ楽天ブックスあなたの書斎楽空間カフェギフト懸賞プレゼント オークションフリマ
1,500円以上で送料無料  ポイントが増えるチャンス!
 注文履歴  ポイント履歴・応募  お買い物方法登録
キーワードで検索 >>本の探し方  |  絞込んで検索 >>

読書日記 2004年3月31日更新
現在の日記の件数:727件

 最新の読書日記   バックナンバー一覧  カレンダー   
<<前日の日記へ | 翌日の日記へ>>
2003/3/14
『沈むさかな』

著 者:式田ティエン
出版社:宝島社
発行日:2003年03月
本体価格:1,600円
考えてみると、意外に二人称の小説って少ないものです。久しぶりにその二人称小説に触れたせいか、「きみ」という2文字にとまどいをおぼえました。これが「君」だったらちょっと違ったんでしょうけど。「えっ、この主人公は“きみ”って名前なのかしら…」と冗談のような勘違いをしていたんです。あーはずかしー。ところが、この二人称という視点が、この話の青春(成長?)小説的要素に思わぬほどの効果をもたらしてくれています。
10代後半の主人公は、あるきっかけから外の世界を知って飛び出していき、事件を通して生き方について悩み傷つきます。そういった一連の動きを、客観的な中にも柔らかさをもって語るのです。この視点はまさに成長を見守る“誰か”のもののよう。最後まで読んでみるとその効果もよくわかって、なるほどねぇ上手いことやったなぁと感心したポイントでした。

主人公のカズが、友人に導かれるままに父の死の真相を調べ、その過程ではじめたダイビングにより潜ること・泳ぐことに夢中になっていく…海の美しさを背景に置きながら、人間の愚かさや陰謀が明かされていくというミステリアスなストーリーでした。前後して『終戦のローレライ』を読んでいたので、そこで描かれる海のイメージと、こちらで感じさせられる海の質感の違いが興味深かったです。ま、もっとも、前者が死にものぐるいで海に生きているのに比べ、こちらは恵まれた時代の話だからなのでしょうけど…

一応説明しておくと、このお話は先頃話題になった「このミステリーがすごい!」大賞の優秀賞受賞作品です。その当時の作品に大幅に筆を入れての単行本化ということで、受賞時点で指摘されていた後半のオチの弱点が克服されて非常によいものに仕上がったとのことです。
確かに、物語の中盤から事件がどんどん複雑になっていって、一時期は「これは国際謀略ものなのかっ!?」と思わされるようなところも…本当に人物も事件もてんこ盛りなのです。盛り上がって盛り上がって、このまま行ってしまってちゃんと収拾をつけられるのか?と読み手が不安になるくらいでしたが、ちゃんと綺麗に着地が決まっていたので一安心。うーんでもちょびっと唐突感があったかな。

とにかく素晴らしいのが海の描写や、ダイビング中の水の動きです。それから人数が多いながら、表情がちゃんと書き分けられていた登場人物も良かったですね。次回は式田さんの書いた徹底したスポーツ青春小説を読んでみたいと思っている今日この頃です。これはぜひ、真夏にもう一度読み直したいですね。あ、場所が海辺だったり船の上だったりしたらほんとに最高。
【楽天ブックススタッフ 瑞】


【読書日記】では、楽天ブックススタッフが自分たちの読んだ本を日記形式で紹介していきます。

新刊本・未刊本・絶版本。定番から変わった本まで、いろいろな本が登場します。ほぼ日替わり、何が飛び出すか、乞うご期待!
皆さんが読んだ本、良かった本、面白かった本も、私たちに教えて下さい。
お便りはrecommend@books.rakuten.co.jpまで



このページのトップへ

楽天ブックス トップ | ヘルプ | 買い物かご| 注文履歴| お買い物方法登録

ご意見、ご質問などは info@books.rakuten.co.jpまでお寄せください。
楽天BOOKSは SSL に対応しているので、クレジットカード番号は暗号化して送信されます。

Copyright (c) 2000-2003 RakutenBooks, Inc. All Rights Reserved.