本書はフランス文学の巨匠たちのラブレターを集めたものです。恋人、妻、夫宛に送ったラブレターが、なぜ多くの人の目にさらされているのか、きっと天国で怒っている人もいるかもしれませんね。私も残っていたら死んでも死にきれないぐらい後悔しそうな日記がありました。もちろんすでに処分済みです(笑)。
教科書に名前が出てくるような人たち(ユゴー、サルトル、コクトーなど)がこんな恋をしていたのか・・・と著名人の素顔をかいまみたような気分になれます。時代は変われど恋愛というのは今も昔もそんなに変わらないんだなぁという親しみを感じる反面、さすが文豪!すごい表現!と一般人とは明らかに違うものを感じ取る手紙もあります。もちろん何をいいたいんだこの人…?と明らかに精神分裂病気味の手紙もあります。恋がうまくいかなくなったころにこういった手紙は書かれます。これもいつの時代も同じなんですね。
いろいろな美しい愛の表現に感動した…と言いたいところですが、一番印象に残ったのは実はかの皇帝「ナポレオン・ボナパルト」が妻へと送った手紙。妻から4日間手紙がなかっただけで「愛が冷めたなら、冷めたと言ってくれ!」という取り乱した内容です。「隊を率い、野営地を回りながらも、ぼくの心にはきみしかいない!」って…こんなんで戦争に勝てるのか?と部下が読んだら相当不安になったことでしょう。まぁそれだけ恋愛のパワーは人間にとってすごいものであるということでしょう。有名な芸術作品も恋愛のパワーから生まれてきているものが多いわけですし。ハッピーな感情であれ、失恋などのツライ感情であれ、普通の人は自分でどうにかコントロールしちゃう部分を、さらに作品に昇華できる芸術家ってスバラシイと思います。だから感情が激しくて付合いづらそうな人が多いんでしょうけど(笑)。 |