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| 2002/9/4 |
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『離婚という名のナスティゲーム』
著 者:井原美紀 出版社:集英社
発行日:2002年06月 本体価格:1,600円
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あまり言うと著者の境遇に対して失礼だとは思うのですが、あえて言いましょう。いやもう、むっちゃ面白かったです。現実のドロドロさは、小説を上回るものでした。
離婚して2週間のライターのところに、「ねえ、離婚したんだって?それさ、本にしなーい?」とウキウキ声で電話してくる編集者は鬼です。しかし、ライターという職にあって語る言葉を持った人が実際の経験を記すからこそ、貴重なのでした。首を絞めるようなすさまじい事態になったことが、茶化しながらさらっと書いてあったりします。暗く書いてないからこそ、内容のヘビーさを意識させないくらい楽しんで読めたのでしょう。
4人目の愛人が発覚したところで「二度と浮気はしません」と誓約書まで書いた夫に、5人目の愛人。証拠は明白、興信所を使ってしっぽもつかんだのに、しらを切る夫。妻である著者は、それでも自分のところに戻って来て欲しいと思っていて、クリスマスに買った腕時計のプレゼントには、「もう一度、愛にあふれた時が刻めますように」とカードを添えます。しかし夫の仕打ちはひどい。カードも時計もぽいと放り出し、愛人から贈られた時計を着けて出かけて行きます。
とうとう、愛(と思っていたもの)が憎しみに変わり、離婚を決意しますが、コトはそう簡単ではありません。慰謝料や財産分与の問題あり、姑は意地悪だし、肉親でさえ「おまえにも悪いところがあったんだろう」と完全な味方ではないし。離婚は、結婚よりもずっとずっと消耗する作業です。
「ナスティ」(薄汚い)ゲームであるのは確かで、悲惨な離婚を迎えることにはなりたくないと、読みながら目をそむけたくなる場面もありました。しかしです。あとがきによると、まわりの人がほいほいと何人も離婚していったそうな。考えてみれば、破綻したくはないにしても、いったん破綻してしまったならば、とっとと別れる踏ん切りをつけるのも一方で大切であると、強く感じるのでした。情がなくなった関係にしばられるのは不幸だなぁ。…なんて、当事者でないから軽く言えるんですかね。 |
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【楽天スタッフ 笑】 |
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