祥伝社400円文庫第三弾!競作「幻想都市の四季」ということで、倉知淳さん「まほろ市の殺人(春)無節操な死人」、我孫子武丸さん「まほろ市の殺人(夏)夏に散る花」、麻耶雄嵩さん「まほろ市の殺人(秋)闇雲A子と憂鬱刑事」、そして有栖川さん「まほろ市の殺人(冬)蜃気楼に手を振る」の4冊が発売されました。
舞台が「真幌市」という街になっているだけで、それぞれ登場する人物はバラバラ(時々リンクしてる人物もいますが。捜査一課の刑事とか。)で、ストーリーもリンクしているわけではないので、好きな作家のみという読み方もOKですが、やはりここは4冊全て読破した方が面白いと思いますので、そちらをオススメします。
そんなことを言いつつなんで、紹介するのが「冬」なのかって言うと、まぁ、単純に私が有栖川さんのファンだってことなのですが(笑)
冬になると、真幌の海に蜃気楼が現われる。5歳の時に満彦は兄弟達とともに、母親に連れられ、初めてそれを見る。蜃気楼に手を振ると幻の町に連れていかれるから、手を振っては行けない、と母親に言われるが、その直後こっそり蜃気楼に手を振った長兄が事故死。二十五年後、ひょんなことから手にいれた三千万という大金が満彦の運命を翻弄する。
てな内容のミステリー。ネタバレを避けるため、はっきりと内容を言えないのが辛いところですが、トリックは意外といっては意外な感じですが、説明されれば納得・・・でもないか。ちょっと今回は苦しいネタかな、と思ったのは私だけでしょうか?でもこの400円という値段ですから、買って損はないです。はい。
その他3作品の中で、私が面白かったな〜と思ったのは、麻耶雄嵩さんの「まほろ市の殺人(秋)闇雲A子と憂鬱刑事」。こっちはトリックと言うよりも犯人探しに重点が置かれていて、犯人の正体は?何故犯人は殺人を犯したのか・・・?最後は余韻を残しつつ、何か切ない感じで終わっています。でも、よーく考えてみれば恐いんです。ちょっとゾクっとくるのです。
熱帯夜が続いております。眠れない夜に、長くもなく短くもなく、気付いたら朝!なんてこともない、寝不足にならない程度のちょうどいい長さのこの小説を読むというのは、いかがでしょうか。 |