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| 2002/5/15 |
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『詞人から詩人へ』
著 者:宮沢和史 出版社:河出書房新社
発行日:2000年09月 本体価格:2,000円
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「見つけた!」この本の存在を知ったときやっと出会えた悦びと懐かしさに胸がふるえました。 4年ほど前、朝日新聞の夕刊でその詩を目にしました。「祝婚歌」吉野弘。この詩が伝えようとしていることの重みや素晴らしさはさることながら、むしろ私が心を打たれたのはこの詩に添えられた宮沢和史のコメントでした。
宮沢氏がこの詩と出会ったのは彼の妹さんの結婚披露宴。花束贈呈の後、新郎のお父様が挨拶がわりに、吉野弘氏の「祝婚歌」を朗読されたそうです。そのころブライダル関係の仕事を目指していた私は、この粋な演出に心酔しました。いつか機会があったら披露宴のスピーチや両家代表謝辞に悩んでいる方にこの「祝婚歌」を紹介してあげたい。
こんなにもこの詩とそのシチュエーションに感激したにもかかわらわず、いつしか詩のタイトルも作者も忘れてしまいました。記憶していたのは、朝日新聞の夕刊に連載されていた「詞から詩へ」。THE BOOMのボーカリスト・宮沢和史が月に1回とっておきの詩を紹介していくというコーナーである、ということ。
その後2年にわたる連載が一冊の本になりました。私が探していた詩に再会することができました。しかも全22篇の詩を選者・宮沢和史が朗読したCD付きです。ボーカリストとしての彼、また俳優としての彼を知っている人なら想像がつくことと思います。彼の声が疲れた体、荒んだ気持ちにすぅーっと染みわたり、なんともいえない心地よさに癒されます。「ことば」の力や強さを知っている彼だからこそ、こんなにも人に伝えることができるのかもしれません。
もうひとつ、素敵なエピソードがあります。結婚の際、彼の妹さんは兄である宮沢和史にこう言ったそうです。「12月24日に結婚します。ひとつだけお願いがあります。私のために歌ってください」。父が詩を朗読し兄が歌をうたう。きっと最高の披露宴だったことでしょう。 |
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【楽天ブックススタッフ 由】 |
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