| <<前日の日記へ | 翌日の日記へ>> |
| 2002/11/20 |
 |
『小泉武夫の食に幸あり』
著 者:小泉武夫 出版社:日本経済新聞社
発行日:2002年10月 本体価格:1,500円
|
食欲の秋です。でも、ここのところ慢性的な運動不足で次第に体に重みを感じるようになってしまい、仕方がないのでダイエットでもしようかと思い立ってみました。そんな折でした、しばらく積読状態になっていたこの本に手をつけてしまったのは…もう、だめです。じっくり読むまでもなくぱらぱら見たページだけで、私の食事制限意欲はへなへなと崩れ去っていきました。ここまで美味しそうな話を羅列されると羨ましさとか空腹とかを通り越して、腹が立ってきます。絶対空腹時には読むべきじゃありません。
小泉武夫先生は発酵学の先生です、今までの著書のラインナップを見て、臭いものや変なものばかり食べている人だと思っていました。私自身もゲテモノ食いで有名(?)な長野県民なので、どこか通じるところがあるのだろうと勝手に思いこみ目の前にあった本を開いたわけです。ところが、この本は正統派の食エッセイ。こう書くと、よくありがちなグルメ本じゃないかと思われそうですが、ポイントは等身大の食材で自分で作って食べられるものの話がとても多いことです。サバの水煮とかコンビーフの缶詰とかが大活躍するので、すぐに出来るし給料日前でも安心!とにかくそんなどこにでもある素材が、小泉先生の筆によってツヤツヤ極上の食べ物に進化していくのです。出来ることなら今すぐに家の台所に舞い戻って片っ端からこの食材、この料理を試したい気分です。
ネコまんまとか、お茶漬けとか超即席料理も数々紹介されているわけですが、さりげなく手がかかっているのです。そんじょそこらのインスタントとはやっぱり違います。お茶漬けにパリパリ感を出すために、鮭の皮をあぶったりするその手の加え方がポイントです。オトコの料理というととかく豪快さばかりに目がいきますが、豪快な裏にある繊細な心配りが憎いばかり。まあ、それだけの手間を惜しまないだけの食への猛烈なこだわり(執着心?)があるということですね。
お料理の本は写真が素敵で見ているだけでも楽しめるし、お腹がすいてきます。ただ、どちらかというと「目が欲しがる」というレベルの気がしてきました。この文章を読むともっと体の本能に近いところが美味いものを求めはじめるのがわかります。食欲ってほんとに欲なんだって感じ。とりあえず、今週末はこの中のいくつかを作ってみたいと思っているところです。あとは美味しいお酒とツヤツヤの新米と手料理を食べてくれる人さえいれば文句ないんですが… |
|
【楽天ブックススタッフ 瑞】 |
|