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| 2002/11/11 |
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『ほしのこえ』
著 者:新海誠 出版社:徳間書店
発行日:2002年09月 本体価格:2,500円
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ISBN番号はついていますが、これは書籍というよりもアニメのDVDです。
中学生のミカコとノボル、中学を卒業すると、ミカコは国連宇宙軍のメンバーとして地球を離れることになります。その後も2人はケータイのメールでやりとりをしますが、地球との距離が離れるにつれ、電波が届くまでに必要な時間も長くなり、1光年先からでは、メールが届くまでに1年かかります。地球に残されたノボルはミカコからのメールを待ちながらも、日常の生活を送り、2人の距離が離れるほど、その時間のズレも広がっていきます…。
とまあ、超長距離恋愛の物語なのですが、地球と宇宙とで引き裂かれた時間、という展開はどうしても「トップをねらえ!」を意識してしまいます。作者もそれは念頭にあったと思います。そのためかどうかは分かりませんが、この2つの作品は、時間の流れの捉え方が決定的に違っています。それは、「トップをねらえ!」では異なる時間を生きているのに対し、「ほしのこえ」では同じ時間にいる、ということです。
つまり、「トップ」では、自分が宇宙にいる間に、ウラシマ効果で、地球にいる人たちはどんどん年を重ねていくのに対し、「ほしのこえ」では、二人の距離が離れ、メールが届くのには何年もかかるかもしれませんが、流れる時間は同一であるため、「なんだ、任務が終わって、ワープして地球に戻ればメデタシメデタシじゃん」と思って、切ない気持ちにはなれませんでした。逆に、地球に戻ってから数年後に、自分が出したメールが届くことになるんだから、これは面白いかも、と思ってしまいました。
ただ、この「ほしのこえ」という作品は、実はプライベートアニメ、つまりは自主制作アニメということになります。自主制作アニメとしては、このクオリティは特筆モノです。しかも1人で作成した、ということなので、最近のCG技術が進んでいる、ということを差し引いても、一見の価値はあると思います。 |
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【楽天ブックススタッフ 久】 |
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