妖怪と言ったら「水木しげる」しか思い当たらない私にとって「百鬼夜行抄」の次に面白いと思った妖怪漫画がこの本です。
まだ洋服姿がめずらしかった日本の古き良き時代、1本の柳の近くに古びた骨董屋が 一件あります。話はいつもそこの主人の孫が引き起こす奇怪な出来事から始まるので すが、骨董屋ならではの「物」に関した記述がいくつか出てきて「物」が作られた思 い、願い、言い伝えを交えながら面白く読むことができます。
お化けや奇怪な物怪(もののけ)が出てきて骨董屋をおどかしたりするけれど、スト ーリーはそれほど怖くなく逆に物怪が人間に一生懸命恋しい気持ちを伝えようとした り、人と人とを結びつける役目をしたりと、人情味溢れるファンタジー作品になって います。
昔から「物」には魂がやどると言われてますが、この漫画を読むと本当に物怪を見て みたいな〜と思います。そう思う反面、もし現れたら今まで捨てたり無くしたりした 物から恨まれそうで怖いですけどね(笑)。
そういえば、幼いときにサンフラワーの船の中で落としたお菓子ポーチはどこにいっ たんだろ〜?
陸地に付くまで食べないぞ!とがまんして取っておいたお菓子たち・・無くしたこと が悔しくて大人になっても覚えているなんて執着しすぎですね(笑)!
物の魂より、悔しい気持ちでいっぱいな私には、物怪はいつまでたっても現れないだ ろ〜な。しくしく。
著者の波津彬子さんは、それほど人物画がうまいとは言えませんが、物の形、模様が とてもリアルで表紙を見ているだけでも飽きません。雨柳堂夢咄は今のところ9巻ま で発行されていて、文庫サイズとコミックサイズ(少し高めですが)の2つがありま す、もし興味がある方は(表紙絵が綺麗な)コミックサイズの方を是非ご覧くださ い!買い応えあります! |