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読書日記 2004年3月31日更新
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2001/9/26
『三人のゴーストハンター』

著 者:我孫子武丸/牧野修/田中啓文
出版社:集英社
発行日:2001/05
本体価格:1,900円
10月号の本の雑誌で“新世紀探偵伝説”なる特集をやっていて、探偵小説マニアたちが新世紀の探偵像を語っています。それはそれは愉快な探偵の話が多くて、話題に上った小説は思わず読みたくなってしまいます。ここにでてきた1冊がこれ。(ちなみに特集の中で西上心太さんが“史上最悪の探偵はこいつだ!”というものを書いていてこれがまた笑えます。金田一耕助は相当防御率が低いらしいです)

著者を見てもわかるとおり、この本は3人の作家が同じ設定のもとで書く連作短編集です。そして嬉しい(!?)マルチエンディングで何回も楽しめるという豪華な作り。書いた人が我孫子武丸さんだけあって、昔懐かしい【かまいたちの夜】を彷彿させられました。やっぱり彼にはゲーマーの血が流れているんでしょうね。

しかしながら、この小説をそのまま映像にしたら相当キワドイものが出来上ると思われます。田中さんの書く怪僧、洞蛙坊の話などはモスバーガーを食べながら読んでしまったことをかなり後悔したものです(読めばわかる)。嫌よ嫌よと言いながら結局読み進み、3人分のエンディングも全て読みきってしまった事からもわかるように、面白さは保証します。

この本では作家が一人一人キャラクターを受け持っています。先ほど出てきた洞蛙坊は田中啓文さんがおどろおどろしく憑き物落としの様を描き、バイセクシャルで片目と片腕を失っている比嘉(彼は妄想を見ることが出来る)は牧野修さんが描きます。我孫子さんは元大学教授の山県を描くのですがさすがにミステリ作家らしく、張り巡らされたヒントと衝撃のラストという定番のストーリーを楽しむ事が出来ました。彼らがその特殊能力を駆使し、怪奇現象を解いていくというのが本編のストーリー。それを解くにつれて過去の大きな悲劇的事件の全貌が見えてくるという凝った作りになっています。

何よりも、この試みが嬉しかったですね。こういうのもありなんだ、と。しばらく夢に出てきそうなのが不安の種ですがこういった連作、またぜひ読んでみたいものです。
【楽天ブックススタッフ 瑞】


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