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| 2001/7/27 |
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『トルーマン・レター』
著 者:高嶋哲夫 出版社:集英社
発行日:2001/05 本体価格:1,800円
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毎年この時期が来ると書店店頭を賑わすのが戦争関連の本です。今年は映画【パールハーバー】の公開もあって、多ジャンルに及んでいる気がしたり。うちの祖父も戦争に行っているので、家族が集まるとよく戦時中の話をしたりします。でも、そんな話で聞こえてくる姿はえらく楽しそうで子供心には理解に苦しんだもんです。考えてみたら、10代後半〜20代の青春の一番いい年代を戦火の中で過ごしたわけですから、どんな状況下においても楽しむことを考えていたんでしょうね。
この『トルーマン・レター』はふとしたことから手に入れた手紙に原爆投下の真実が書かれていた・・というお話しです。元新聞記者の峰先が、元恋人の大学助教授と共に手紙の争奪戦に巻き込まれる、追って追われての物語です。海外の諜報部員たちが秘密工作を繰り返したり、ドンパチをしたり、というお決まりの展開が繰り広げられるため、ある意味先が読め、安心して読めます(笑)
ただ、この本の主題は別の所にあって、戦争の(原爆の)後遺症にいろいろな形で悩む人達にスポットライトが当てられています。惜しむらくは、アクションに目を奪われてしまって細やかな心の動きが伝わりきらなかった所でしょうか?『イントゥルーダー』の時に親子像が良く描かれていただけにもったいなかった気もします。しかし、そんなことを言いながらも一日の通勤で読み終わってしまっていましたから、結構夢中になって読んでしまったようです。この小説中には沖縄でアメリカ兵にレイプされた少女の話なども出てきたりして、非常に臨場感がありました。
事実の方が小説より奇なり。というのが戦争の世界。フィクションはノンフィクションを超えられないのかもしれませんね。ちなみに私は高校時代に『悪魔の飽食』を読んでしばらくモノが食べられなくなった経験の持ち主です。(思い出しただけでちょっとクラクラしてきました) |
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【楽天ブックススタッフ 瑞】 |
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