私が最初に「鬼平」にはまったのは、高校3年生の時。当時海外に住んでいたのですが、近所に住む日本人の友達の家に遊びに行ったら、その時点で発売されていた鬼平の文庫本が全て揃っていたのです。日本語の活字に飢えていた私は早速全部借りて帰り、次々読み進んでいったのですが、丁度同じ頃にテレビシリーズでの「鬼平犯科帳」を見て中村吉右衛門さんのファンになったこともあって、日本に帰国してすぐに自分でも全巻買い揃えてしまいました。
この6巻に収録されているのは全部で7話。その中でも特に好きなのが、「大川の隠居」という話です。特別派手な展開はないのですが、風邪で寝込んだ平蔵の寝間から悪戯好きの盗賊・浜崎の友五郎が平蔵愛用の銀煙管を盗み出し、それに気づいた平蔵がお返しに友五郎からそれを盗み返すという、微笑ましいストーリーです。平蔵が窮地に立たされるピリピリした雰囲気の話も良いのですが、こういうちょっとほのぼのした話にも、平蔵の茶目っ気たっぷりな一面が表現されていて面白いです。
この作品を読むまでは、「時代小説は読みづらい」という先入観があったのですが、これはとにかく読みやすいのが特徴です。また、テレビシリーズのイメージからかもしれませんが、登場人物のイメージが親しみやすいのも、楽しく読むことができた理由のひとつだと思います。
そういえば最近、携帯電話の着メロをテレビシリーズのエンディングテーマ(ジプシーキングスの「Inspiration」)にしています。16和音だとかなり雰囲気出てますので、こちらもお薦めですよ〜。 |