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| 2001/4/4 |
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『心では重すぎる』
著 者:大沢在昌 出版社:文藝春秋
発行日:2000/11 本体価格:2,000円
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とにかく厚さにびっくり。新宿鮫シリーズになじんでいたので(それも新書版の)辞書並の厚い本だなぁというのが手に取った時の感想でした。電車で本を読むことが多いので(最近歩きながら読むことも多い)厚い本は敬遠しがちなんですよね。でも、さすが大沢在昌!息を詰めているうちに読み終わってしまった気がします。
この主人公は佐久間公という私立探偵。結構わけアリのひとで、普通はセイル・オフという薬物患者の更正施設の仕事をしています。佐久間公の詳細については是非『雪蛍』を読んでください。鮫島に負けず劣らずのステキなキャラクターです。わたしの勝手な思いこみによると、大沢先生ご本人の外見イメージとかぶってます。
佐久間公は家出探しを主としているのですが、今回の依頼人はなんと漫画家を捜してサインをもらってきて欲しい!と言う怪しげなお金持ち。漫画家は一世を風靡した売れっ子漫画家、が、代表作の連載終了とともに世間から姿を消していた人です。佐久間は依頼を受けて動き始めます。と、同時に異様なカリスマ性を持った美少女と出会います。彼女はつきまとう男たちを犬と呼び圧倒的な影響力を見せる、そんな役どころです。
佐久間は人捜しのプロフェッショナルと言って良いと思います、ただしそれは若者との共通言語を持っていたから、そちらのルートがモノをいっていた・・でも、現在は佐久間さんもすっかり年を取ってしまって渋谷に行くと「おやじは引っ込んでろ!」なんて言われてしまう始末・・その辺の佐久間の困惑がじっくり語られています。こんなに内面を書いた作品も大沢さんにしては珍しいのではないでしょうか?
糸と糸が絡み合って、それをほどいていくとやっぱり一本の糸にまとまって・・というこの小説、プロットの面でもなかなか読ませていただきました。でも、やっぱり佐久間さんのニヒルな活躍ぶりが一番の魅力だったでしょうかねぇ・・ |
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【楽天ブックススタッフ 瑞】 |
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