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読書日記 2004年3月31日更新
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2001/2/5
『白い薔薇の淵まで』

著 者:中山可穂
出版社:集英社
発行日:2001/02
本体価格:1,400円
日頃からお世話になっている集英社のAさんのお薦めで出会った一作です。「テーマがテーマだし、ベタベタな恋愛ものだから…」と言われて、ちょっと尻込みを感じたのは事実なのですが、読んでみたらどっぷり。(ちなみにテーマは同性愛です)いやぁ凄い。とにかく文章の力というか物語の力というかそういうものを感じました。私はこの作者を知らなかったのですが、朝日新人文学賞作家だそうで、読んだあとに聞いて頷けました。私は山本文緒とイメージが似ているような気がしたのですが、どうなんでしょうかねぇ?

主人公はとく子という女性。彼女には普通に恋人がいて、普通の生活を送っていたところ、ある日書店で塁という女性作家に会います。これがまたちょっとエキセントリックな人なのですが、二人は落ちるように恋をして肉体関係をもち、そして激しい恋が始まります。お互い束縛を願い、愛し合う中で塁は決して過去や自分のことを明かそうとしません。それが元で激しい喧嘩をした末、彼女は姿を消します。とく子は彼女を追い、日本を離れ…というのがお話。私の文章ではあの引きちぎられるような切ない文章のイメージが湧かないので、是非お読み下さい。

同性愛を描いた小説は決して珍しくなくなった気がします。絶望性や刹那性は小説の主題としては忘れることの出来ないテーマですしね。この話にももちろん(?)官能的な表現は多く出てきます。ただ、嫌らしさはなく、お互いの魂を求めるために体を貪りあっている、というイメージが強くわく文章でした。とにかく塁という人物が鋭利な刃物のようで、人を傷つけずにはいられない、彼女に出会ってしまったとく子は傷つくことがわかっていても離れられない。そんな二人にハラハラドキドキさせられます。でも、傷つくことに打算的でないのが恋なんでしょうね。(なんてね)
【楽天ブックススタッフ 瑞】


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