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| 2001/2/28 |
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『川の深さは』
著 者:福井晴敏 出版社:講談社
発行日:2000/08 本体価格:1,600円
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また、泣かされてしまいました。あの名作『亡国のイージス』以来待ち望んだ福井晴敏の新刊です。めっぽう泣けた本ランキングなんてものがあったら、絶対一押しだった前作よりもちょっとスリムになっていますが、スリリングさは倍増。アクションもさることながら、まぁ泣ける。登場人物が熱いんだまた…
しがない警備員の職に日々を任せている桃山は実は元警察官。正義感を全面に押し出すようなタイプでないけれど、一本筋が通っていて曲がったことは嫌いだし、人情派。そんな桃山が警備するビルに逃亡者が2名迷い込んできた所から話は始まります。なにかワケありそうな少年少女を放っておけなかった桃山の人情が、結局自分を思いもしなかった国家的陰謀に関係させることになっていきます。葵と保と名乗った若者ふたりは、陰を感じさせながらも桃山のまっすぐな懸命さに次第に心を開いていきます。この過程がまたぐっと来るところですね。特に人間兵器みたいな保がぎこちなくも桃山を慕っていくところは、いじましくて何とも言えません。しかしながらアットホームな幸せドラマではないので、次から次へと大変な事件が起こって一秒たりとも平穏無事には過ごさせてはもらえません。と、言いながらもその事件の間でおこるささやかな人間的なやりとりがまた良いんですね。ここでまた泣けました。
福井さんの文章を読むと、いつも映像化を考えてしまいます。これ映画にしたらハリウッド真っ青の一大アクションになるんでしょうね。キャストを考えながら読んだりするとまた一段と面白いかもしれません。テーマは日米北朝鮮まで絡んだ国家間陰謀。さらには宗教団体のテロとどこかで聞いたような話も加わって怪しい出来事のてんこ盛りです。いやー楽しみですね。
使命を背負った男の話って本当にいいですね、格好良くって。同僚のM君は人のことを事あるごとに「男気ある」とか言うのですけれど、うら若き(?)乙女になんたることを言うんでしょうね。だいたい本当の男気って言うのはこういうのを言うんだよ。わかった?
(ところで、福井さんはターンエーガンダムも書いているんですね。知らなかった…) |
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