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読書日記 2004年3月31日更新
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2001/12/21
『模倣犯(上)(下)

著 者:宮部みゆき
出版社:小学館
発行日:2001/04
本体価格:1,900円
「模倣犯」は、既に読書日記に登場してますが、ドラマになることもあり、また、せっかく読んだので、書かせていただきます。ネタバレがあるので、未読の人はご遠慮下さい。

こんな分厚い本を読むのは久しぶりでしたが、ハマってしまい、旅行先にも持っていき、数日で読み終えました。これほどまでに、先に読ませる力はなんだろう、と考えると、これは、「早くコイツに正義の裁きを!」という勧善懲悪の心を喚起されるからだな、と思います。

犯人は主犯と従犯二人組で、従犯の方は、途中で死んでしまい、天網恢々疎にして漏らさず、でざまあみろ、という感じなのですが、(とはいうものの、悪事を働きまくった後に、あっけなく死んでしまうので、読み手としてはあまり溜飲が下らないのですが)主犯の男は、その後も悪事を続け、しかも、あろうことか正義漢ぶってマスコミにも登場し、したり顔で警察を批判したり、被害者を擁護したり、やりたい放題なので、「だれかコイツを止めてくれ」という思いが読者の心にわき上がり、ページをめくる手に力が入る、という事だと思います。ただ、この主犯は完全に人格破綻者なのですが、破綻に至った経緯というか背後関係の描写が乏しく、読み終えた時に、何というか、心に不完全燃焼のような読み足りない気持ちが残りました。

もっとも物語の主題はそこではなく、日常生活に突然降りかかる災厄によって家族を奪われた者たちの苦しみや葛藤にあります。

逮捕される主犯の男は、「自分が死刑になるにしても、20年はかかるだろう、それまで何でもできる」と言い放つのですが、それに引き替え、残された被害者の遺族たちは、自分を責め続け、苦しい思いを抱いて残りの人生を生きなければならない。これは、この物語の話だけではなく、実際に起こっている事件や事故においても同じ事だと思います。日本の裁判は加害者の人権が叫ばれ、被害者の人権が疎かにされる傾向にあるという指摘がありますが、非常に考えさせられました。

また、以前、この読書日記で書いた横溝正史の悪霊島も、「蒸発」とか「雲隠れ」という言葉で片づけられてしまっている行方不明者が実は殺されていたという話でしたが、現実に日本には行方不明者は何千人もおり、その中には人知れず犯罪に巻き込まれた人もいるとすれば、とても恐ろしい事です。

余談ですが、物語の中に、とある雑誌が登場します。この事件を扱った雑誌で、バカ売れして品切れてしまい、この雑誌を巡って、コンビニの店員とお客の間で、「版元もこれほど売れると予想していなかったんでしょう」という会話が交わされるのですが、「版元」って言葉を一般人が使いますか?要は「出版社」のことなのですが、僕はこの業界に入るまで、「版元」なんて言葉は知りませんでした。業界にいる人は、無意識に「版元」という言葉を多用するので、こんな事が気になるなんて、まだまだ半人前ですね。
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