実は私はいしいひさいちのマンガが大好きで(特に『バイトくん』とか)何となく斜に構えた態度と力の抜け方がたまりません。たまにちょこちょこと書評マンガを読んだことはあったのですが、今回はそれのオンパレード。書評部分の文章は真面目なものなのに、横についている四コマがシニカルだからそのギャップがかなり笑えます。まな板の上に上がっている(あげられてしまった?)本は各ジャンルさまざま。オビには“シドニイ・シェルダンから吉本ばななまで”なんて書いてありますが、もっとマニアックな本の所に魅力を感じました。一番すごかったのは『虫の味』
書評文によると、2人の昆虫研究家がその辺の虫を食べまくって味と、適する料理を綴った本のようです。私もイナゴとザザムシと蜂の子で有名な長野県の生まれなので、人のことを言えないという突っ込みが聞こえて来そうですが、こやつらはゴキブリまで食べてます。さすがの長野県人も真っ青です。さらには“ユスリカのふりかけご飯”“あおむしのジュース”など言葉を失うようなメニューが並びます。もちろん学者のする事なので毒はないそうですが、こんなメニューに頼らなければいけない食糧難の時代を思って憂鬱になってしまいました。
書評を書いているのは、文壇の長老広岡達三・推理作家タブチコースケ・新進作家藤原ひとみ。というキャラクターを使っています。この他にもよく見ると北村薫さんとか宮部みゆきさんとか(らしきもの)が顔を出したりしているのでこれもまたファンにはたまらないところです。いずれにしても、べたべたの提灯持ち書評ではないので、何となくツボをくすぐられ読みたくなる本が多かったのが収穫でしょう。
この一年読書日記で言いたいことを書いてきましたが、こうやってお客様のココロをくすぐることの出来る(面白い・つまらないとは別次元で)文章を書けるようになりたいものです。いやそれ以前に有名な作品を一度でいいからここまでおちょくってみたい、と思ってしまった私は悪いヤツでしょうか・・・
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