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| 2001/11/12 |
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『ミシン』
著 者:嶽本野ばら 出版社:小学館
発行日:2000/11 本体価格:1,000円
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私はある人に恋をしていました。ある日のこと、空が真っ青で、わぁ、と感動したとき、この気持ちを伝えたいと一番に思い浮かんだのが、その人でした。そのとき「やばい」と思いました。「こんなに好きになってる…」
表題の「ミシン」と「世界の終わりという名の雑貨店」の2つの作品が収録されています。こわいくらいのまっすぐな恋心2作、合わせて130ページ余りの短篇です。
「世界の終わりという名の雑貨店」は、映画化もされて間もなく公開です。この中で、主人公の彼女が迷っていたときのこと。雪が降っているのを見て、幸せな気持ちになったことを「貴方に伝えたい」と思いました。そして決心します。「解ったのです。私には貴方が必要であることが」「雪が降っているのを見て、それを貴方に伝えたいと思った」その気持ちだけで十分だったのです。
気持ちを伝えたいと思う、このシンプルなことが、とてもとても大切なのです。私は、ああ、やっぱりそれでいいんだ、うんうん、と自分をかえりみながら共感したのでした。
しかし純粋なだけではいられなかった2人は、悲しい結末に向かいます。彼のほうは自分の狡猾さ、憶病さを嘆きますが、そういう邪心は、この物語を読んで純粋さに憧れている自分自身も、もちろん持っているのです。「心の奥に隠してごまかそうとしてるけど、自分だってそうでしょう?」と、痛いところを突かれる思いです。
さて私は、読み終えたこの気持ちを伝えるために、この本を好きな人にプレゼントしようと思いました。純粋な気持ちだと信じることにします。 |
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【楽天スタッフ 笑】 |
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